コロナ解雇されたOLがUber Eats の配達パートナーになった理由

2020年8月。コロナ禍の真っただ中、私は派遣社員として働いていたネット銀行を、雇止めの為に退職することになりました。
よくニュースで流れている「雇い止め」を自分が経験したことは、人生の中でも初めての経験です。足元から崩れるような感覚は今も忘れられません。30人以上いた同じ派遣元のスタッフはほぼ全員更新ができませんでした。

失業給付を受けながら転職活動スタート

失業給付を受けながら転職活動をする日々。求人にエントリーすればやることもなく暇でした。そんな時に少しでもお金を稼ぎたいと思い、Uber Eats の配達パートナーの仕事をしてみようと思い立ちました。

Uber Eats の配達は決して楽な仕事ではありませんが、先の見えない世の中で自分の力で稼ぎたいと考えている人にはおススメできる仕事です。体力をフルに使い、本気で稼ぎたいという気持ちがあるのであれば、やってみる価値はあると思います。

貯金がなくなる恐怖...

しばらく暮らしていける貯金はあったので、生活が大きく変わることはありませんでしたが、買い物をする度にためらいの気持ちを持ち、質素に暮らしている方が安心で、贅沢をするのが怖くなりました。この時程、普通に生活ができて仕事ができることの幸せを感じたことはありませんでした。

ホームレスを意識した日々

ニュースでコロナ解雇されて家を失い行き場をなくした人達の特集を見て、「今は今までと同じ生活ができるけど、私もいつかこうなるんじゃないか。」と思うと不安でたまりませんでした。

求人倍率はなんと100倍!

とらばーゆやリクナビNEXTをはじめとする、様々な求人サイトや転職エージェントや派遣会社に登録して転職活動しました。
しかし書類はなかなか通らず面接までなかなかたどり着けません。本当は正社員で就職したかったのですが、私の希望する事務職の求人は、倍率100倍を超えるのがザラでした。しかし、このような状況であっても、妥協して職を探すことは後々良くないと思い、とにかくひたすらエントリーし続けました。

私が新卒で就職活動をしていたのはいわゆる「氷河期」の頃でしたが、コロナま真っただ中の転職活動は、氷河期以上の「やばい」状態でした。

週刊誌で「Uber Eats」と出会う

週刊誌には、コロナ時代に稼げる仕事特集が載っており興味深く読んでいましたが、よく目につく記事がUber Eats の配達の仕事である事に気付きました。

体験談を必死に読むわたし

厳しい状況ながらも必死に働いている人の記事を読み、コロナ禍に負けずUber Eats の配達パートナーとしてバリバリ稼いでいる人達の体験談は心に刺さりました。

そんなに稼げるの!?

「コロナ禍でもUber Eats で〇〇万円稼いだ。」なんて言葉を見つけると、ほんとかな?という気持ちも正直ありましたが、死ぬ気でやればなんとかなるかもしれない、とも思えました。

Uber Eats さっそく登録した

時間を自由に選べ、煩わしい人間関係がなく、たくさん稼いでいる人がいる事を知り、「私これ、やってみたい。私も自分の力で稼いでみたい。」とUber Eats に登録することを決めました。また、失業中だけの一時的な仕事でなく就職してからも休日に続けることができると考えました。

Uber Eats はアルバイトではなく個人事業であることを以前から知っていましたし、いざ生活に困ったときはやってみたいと思っていました。

Uber Eats 配達パートナーの印象

誰でも気軽に始められる仕事であり、その反面マナーの悪さがニュースで取り上げられることもしばしばですが、バリバリ稼いでいる人が沢山いる印象を持っていました。

いろんな配達パートナーがいる

私が初めてお客としてオーダーした時は、自宅近くまで来ているのにキャンセルされてしまった経験があり、その方から何の連絡もなかった経験もあります。その後再度オーダーした時は、とても腰が低くて感じの良い人が配達してくれました、パートナーにもいろんな人がいるのですね。

働く前の心配事

実は不安要素も沢山ありました。特に体力面でやっていけるかがとても不安でした。
配達バッグなど初期費用もかかります。出来高制なのでホントに稼げるのかも不安でした。
お客さんから怖い目にあったらどうしよう。(こわもての人が出てくる。男性に部屋に引っ張り込まれる。)←実はこれが一番心配でした。

始める前にいろいろチェックした

ネットで配達パートナー経験者の声を探してみました。電動自転車がレンタルできることもブログで知りました。配達ごとの報酬だけでなく、沢山数をこなせば条件によってインセンティブが付くことを知り、がぜんやる気が出てきました!

Uber Eats は甘くない!楽して稼げるわけじゃない

ガッツリ稼げると思ったUber Eats 。しかし仕事はそんなに甘くはありません!大きな収入を得られるようになるまでは、大変な労力がいるのです!!

実際に配達をしてみた感想

Uber Eats 配達パートナーの仕事は難しくはありません。2-3回配達すればすぐ要領は覚えます。その反面、ひたすら同じことの繰り返しなので単調な仕事ではあります。

実際に仕事をしてみて思ったことは「私でもできる。」でした。体力が入りますが、工夫して働くことで負担を軽減することも可能です。女性でも十分やっていける仕事だと思います。

Uber Eats 配達パートナーのメリットとデメリット

メリット

  • 働く時間や場所を自分で決めることができる。
  • 個人の仕事なので煩わしい人間関係がない。
  • 場所と時間帯を狙えば大きく稼げるチャンスがある。
  • 就職が決まっても、隙間時間で副業として続けられる。
  • 置き配を希望するお客様が多く、実際にお客様と接する回数は少ない。
  • 天気の良い日の運転は楽しい。

デメリット

  • 体力がいる。(お尻がとても痛くなる(これは辛い(涙)))
  • 交通費は自腹。
  • 配達リュックなど初期費用がかかる。
  • 電動自転車のレンタル料がかかる。
  • 天候に左右されやすい。

働く時間や場所を自分で選ぶことができますが、自分が働きたい時間や場所が必ずしも稼げる時間と場所であるとは限りません。←例えばランチタイムが終わるとオーダーはバタッと止まります。

そんなに甘くはないですね!

Uber Eats で働くために必要なモノ

配達にはスマホが必ず必要です。ガラケーではダメです。
専用アプリをダウンロードして、配達も売上も全てアプリで管理をします。失業中は利用料金を払うのは大変かと思いますが、配達パートナーはスマホがないと仕事ができません。絶対に解約しないで下さい!

配達用バッグを購入する

Amazonで配達用リュックを買うことができますが、お値段は4000円。安くはないですね。ちなみにUber Eats のロゴ入りリュックがちょっと恥ずかしいという人はロゴなしのリュックもあります。そのほかにもリュックの中で商品を固定する為に入れる梱包材やラップ、衛生を保つ為のアルコールスプレーやウエットティッシュなど、初期費用がかかります。

あると便利なアイテム

飲み物を入れるボトルホルダーやスマホホルダーがあると仕事がはかどります。ボトルホルダーは1000円位、スマホホルダーは2000円位で購入できます。

電動自転車(おすすめ)

私は車の免許を持っていないので、電動自転車をレンタルしました。

ドコモバイクシェアサービスハローサイクリングに登録しています。どちらも都内のあらゆる場所にレンタルポートがありとても便利です。

自転車を使うなら絶対に電動がおススメです!自力で一日中こぎ続けていたら体を壊します。

実際やってみて、私の体力では一日中こぎ続けるのは無理だと早々に悟り、ランチのみかディナーのみで1日3-6時間くらい働きました

そして実感したことは、自分の力で稼ぐのは甘くない、ということ。とにかく初日はお尻が痛くて辛かったです。手や足も痛くて、帰宅した後はぐったりでした。

Uber Eats で稼いだ金額

私は1日フルでは働いておらず、ランチかディナーどちらかに絞って配達していました。なので1日の収入はこんなものです。ここから交通費と自転車レンタル代が引かれます。

日によってばらつきがありますが、3~6時間位働いて、2,000円~4,000円位です。

1日で4,216円稼いだ様子

これも日数・稼働時間が日によって違いますが、週2~3日働いて3,000円位です。

ここから交通費と自転車のレンタル代を差し引いた金額が純利益となります。

Uber Eats には、インセンティブ制度があるので、仕事に慣れてきたらドンドン報酬を増やすことは可能です。さらにランチ・ディナーのピーク時間帯は1つの店で複数のオーダーを受けることができるため、稼ぐチャンスです。

私は某週刊誌でUber Eats 配達パートナーとして働き1ヶ月で30万円稼いだ人の記事を読みましたが、30万円を稼ぐのは絶対に楽ではありませんね。きっと相当の努力をされているかと思います。

Uber Eats で困ったこと

休憩と昼食事情

昼食を取ったり休憩をする場所を探すのにも苦労しました。
リュックが大きい為、入れる場所は限定されてしまいます。私は普通にチェーン店のカフェにも入りますが、やはりちょっと恥ずかしいです。個人的にはマクドナルドにいる時が一番気が楽でした。天気が良い日は公園で食べるのが気持ち良くて好きでした。

はじめての置き配に戸惑う

Uber Eats で注文をするお客様は、実は「置き配」をする方が多いです。なので顔を合わせる機会が少なく気が楽です。

直接対面せずに入り口に商品を置き、Uber Eats に報告の画像を撮影する必要があります。

初めて置き配を依頼された私は、撮影し忘れてしまい、お客様に事情を話して商品を撮影させてもらったことがあります。いけませんねー(汗)。気をつけないと。

料理がこぼれた...

ラーメンを配達した時、到着してリュックを開けてみたら汁がほぼ全てこぼれていた(店側のラッピング不足)。Uber Eats のカスタマーセンターに電話して相談し、再度お届けになりました。初めてのトラブルで、しかもカスタマーセンターへの問い合わせも初めてで、とても焦りました!

注文者が見つからない...

夜の配達時、到着したことをメールで伝えても返事が来ませんでした。入り口まで行ってみたらドアは空いたけど中は真っ暗で入る気になれず。怖いので1階に戻って再びメールしたら中にいる(寝ていたらしい)ことがわかりました。

日々色々な事が起こるので、配達が終わるまではいつもドキドキです。

私がUber Eats を続ける理由

その後私は、11月から派遣の事務スタッフとして就職が決まり、再び毎日電車で会社に通う日々が始まりました。有期雇用とはいえ、長期前提の仕事なので、毎日働く場所があるのは本当にありがたいです。

今後また仕事を失うことがあっても、とりあえずUber Eats やればいいか、と思える仕事があることは、私に大きな安心をもたらしてくれます。

最悪の状況に落ち入る前に自分で食い止める。そのための手段として、Uber Eats は有効です。

どんな状況下であっても、情報収集して、考え、行動できれば、きっと道は開けてきます!

もっと絵と動画でイメージしたい方向けに

1分で知りたい、Uber Eatsの魅力をサクッとみる

※現役パートナーのYouTube動画付き

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